AusJapanMate’s Blog

おもに海外(オーストラリア)での妊活(妊娠・体外受精・IVF)と日々のあれこれ

Story 10 IVF(体外受精)の準備期間終了!その本番に向けて、妻と夫のそれぞれのドラマ

IVFの手術前準備期間が終了しました。

 

妻は、よくがんばりました。2週間もの間、毎晩、痛い注射を自分のお腹に打ち、膣内へのホルモン剤(?)への塗布。

 

そして、本番のIVF。そう、体外受精です。

 

ちなみに、体外受精というと、よくテレビで見かけるのは、ガラス管を卵子に突き刺して、精子を強制的に受精させるものを想像しますが、それは顕微授精(ICSI)。

 

この体外受精か顕微授精の判断は、精子卵子の状態を見て、医者が判断すると思われます。

 

今回は行ったのは、普段通っているクリニックではなく、手術の設備が整ったFertility Center(不妊治療センター)へ。

 

受付を済ませ、男性(夫)は、紙器が入った紙袋と、DVDの入ったケースを渡されます。そのケースにはどこかの部屋の鍵が付いており、どうやらその部屋で精子を自分で採取するようです。

 

僕は、エレベーターでその"秘密の部屋"に向かいました。指示されたフロアに到着するも、どの部屋がその"秘密の部屋"なのか、かなり迷いましたね(笑) だって、ドアにそれらしき名称のタグが取り付けられていないのですから。

 

どうにかその"秘密の部屋"を見つけ、早速、持っていた鍵でオープン。職員らしき人も出入りするその部屋の中に、また小部屋があり、テレビモニタとDVDプレーヤーと、大きめの1人用ソファ。そこで、さきほど渡されたDVDケースを開けると、洋モノのアダルトビデオ。他の多くの男性陣もこのDVDを観て射精したことを想像すると、ちょっとゲンナリ。ということで、僕は、自分のスマートフォンで、日本のAVサイトにアクセスし、事を済ませました。男性のすべきことは、これだけ。

 

この後、妻は採卵の手術があり、術後、僕が迎えに来なければならないため、仕事を休みました。いったん、帰宅し、待機。

 

さて、妻のほうは、卵子を卵胞から取り出す手術、「採卵」です。普段お世話になっている先生が、その手術を実施します。

 

インターネットのイメージでは、膣から器具を挿入し、その先にある卵胞内の卵子を取り出すようです。これもまた、妻(女性)への負担が大きな作業です。

 

ここで重要なのは、自宅で自己注射を実施してきましたが、それによって、受精に使用できる卵子をいくつ採取できるか。僕たちに先生を紹介してくれた友人の女性は、3個ほどしか採取できなかったそうです。その上、その卵子のクオリティも重要。

 

さて、そうこうしているうちに自宅待機していた僕の携帯に、妻から写真付きのメッセージ。写真は、妻の手首に白いテープが貼られており、「10 ☺(スマイルマーク)」 どうやら、妻の身体から、10個の卵子を採取できたようです。とりあえず、ひと安心。妻も、妻の身体も、ホントよく頑張ってくれました。

 

この後、採取した精子卵子を一緒の培養液に入れて受精させる「媒精」が1週間実施され、受精して胚盤胞になったものを、女性の膣に送り込みます。ちなみに、僕たち夫婦の場合は、通常のIVF(体外受精)となりました。

 

オーストラリアの不妊治療では、精子卵子の受精前スクリーニングがあります。このスクリーニングでは、それぞれの健康状態はもちろん、染色体や遺伝子の検査が実施されます。これにより、流産やダウン症の発症率を下げるのではないかと推察します。

 

早期流産は母体が原因ではなく、染色体異常が原因で、受精卵が胎児になるまで成長できなかったという結果。これも、生物のデザイン(仕組み)ですね。本当に自然界はよくできてます。なので、お母さんはなーんにも悪くありません。

 

この後、受精卵が着床できるかどうかは、いろいろ調べても運の要素が大きいような感じですが、やっと着床して妊娠したと喜んでも、流産してしまっては、心身ともにショックが大き過ぎます。

 

先ほど申し上げたスクリーニング(受精前検査)で、流産の確率を下げ、なおかつ健康な子どもを授かる確率を上げる効果があるのではと思います。非常にありがたいシステムです。

 

さて、採卵も無事終わり、自宅待機の僕は、妻を迎えに行きます。