AusJapanMate’s Blog

おもに海外(オーストラリア)での妊活(妊娠・体外受精・IVF)と日々のあれこれ

番外編 不妊夫婦の離婚と生物としての人間

大黒摩季さんの離婚と不妊治療について、男性視点の個人的な感想。

 

数日前、Yahooのニュースでこの記事を見つけました。僕も不妊治療の当事者であるため、これが目に付いたのだろうと思います。

 

離婚理由が、大黒さんの不妊が原因と書かれている。そして離婚した元夫は、現在の奥様との間に子どもをもうけたとのこと。

 

このケース、僕にとって、とても他人事とは思えませんでした。なぜなら、僕も、薄っすらではありますが、このまま妻が妊娠できないようであれば、他の女性との間に子どもを作ったほうがいいのかな、と思ったことも正直あります。

 

この大黒さんと元夫の判断、どうしようもなかったのだと想像に難くありません。元夫の方は、どうしても子どもがほしかったのでしょう。子どもがほしい彼は、愛しているけど子どもができない妻と一緒に居続けたことを想像したとき、うまく対処していく自信がなかったのだと思います。そうなれば、他の女性と一緒になって、子どもを作るしかないという判断になった。一方、大黒さんも、それを理解したのだと思います。

 

うーん、悲しくて、やるせないケースですね。とくに女性からしたら、とうてい理解できない、ムカつく野郎と感じた人も少なくないのではないでしょうか。

 

前回の記事を反芻するような感じになってしまうのですが、男性も、子どもがほしいと思います。それって、なんとなく、生物の本能的な感覚と前回書きました。

 

よく動物の体は、“DNAの乗り物”って表現されるのを聞いたことがないでしょうか?あくまで、DNAは自分の遺伝子を残すことが第一目的で、その体は、その目的を果たすためだけの器にすぎないと。

 

ちょっと話は逸れますが(いつものこと)、パートナーが妊娠するか子どもを産むかしたとき、男の男性ホルモン、たしかテストステロンだった思いますが、それが減少するらしいと、テレビかラジオで聞いたことがあります。

 

テストステロンは、興奮したり、怒ったりしたときに分泌されるホルモンで、女性も分泌されますが、男性に多く分泌されるホルモン。95%が睾丸(精巣)で作られるそうです。

おそらく、古代の時代から、男が狩りや戦(いくさ)なんかのときにこのテストステロンを体内で分泌させて興奮状態にし、集中力が増したり、多少のケガとかでは痛みを感じないようにするような自己防衛機能の一種ではないかと推察します。

 

このテストステロンが減少するということは、怒りのような興奮状態が抑えられ、気持ちが穏やかになるんだと思います。つまり、子どもに接するにあたり、お父さんは優しい男になる準備を、何に反応してかはわからないのですが、身体は自動的に攻撃性を緩めるようなのです。

 

なんですか、このよくできたデザイン(仕組み)は!?

 

これを聞いて、思い当たる節がありませんか?最近の、お母さんの連れ子への、男性パートナーによる虐待。これって、このテストステロン減少も少なからず関係しているのではないでしょうか。加えて、自分の子どもではないから当然愛情もなく、彼らは女性と付き合ったら、そこにもれなく子どもが付いてきてしまった、くらいの感覚。心も身体も、子どもを受け入れる状態になっていない男が、悲惨な事件を起こしているのではと思わざるを得ません。しかも、彼らってたいてい、想像力も欠如してます。虐待される子どもの気持ちや痛みが想像できないんでしょう。その人間性も未熟さも、一因でしょうね。だから、離婚して連れ後を持つ女性は、よくよくこのことを考えてください。

 

で、大黒さんの元夫の話に戻りますが、子どもを持ちたいと思う気持ちも、本能とかDNAとかに由来していると考えると、彼を責めることはできません。

なぜかはわからないけど、自分の子どもを持ちたいと思う気持ち。

あえて言うならば、かなり古臭い言葉ですが、「子孫を残したい」って、感じでしょうか。彼は、その気持ちや感覚に対し、偽ることができないと観念したのでしょう。とても自分に正直で素直な人だと思います。それを受け入れた大黒さんも、、、偉いなぁ。

 

今回の僕の意見、女性からしたら到底、腑に落ちないものかもしれませんが、そもそもこのブログを始めたきっかけは、不妊治療中の男性側(夫)の感想や気持ちを書こうと思ったことから。

 

不妊治療は、基本的に女性が苦労や苦痛を伴うのがほとんどです。それに付き添う男性の視点や感覚や気持ちを知って、そのギャップを埋めるものとして、このブログが少しでも役に立ててもらえればうれしいです。